いかに成果をあげ、成長するか。
ビジネスマンなら誰もが知っているだろう、ピーター・ドラッカー著『プロフェッショナルの条件』の表紙に書いてある言葉だ。
この書籍は個人の自己実現を目的として書かれており、ドラッカー本の入門的な位置づけになるだろうか。
「ポスト資本主義の転換」から始まるこの本を読み返してみると、今まさにその転換期にあるのだと実感する。
数百年周期で転換が起こっており、2010年ないし20年頃まで続くとある。
確かに、資本主義の転換は起こっているのだろう。
行き過ぎた資本主義、グレートリセットなどといったワードも聞かれるようになった。
この本は、日本で2000年に出版されている本である。
さすがドラッカー、未来のことがよく見えていると関心させられる。
ドラッカーは時代の転換に伴い、知識社会になると言っている。
しかし、今の様子を見ているとドラッカーが想定していたより、もっと早いスピードで変化したのではないだろうか。
スマホの普及で、いつでもどこでも情報にアクセスできる時代に、知識がどれだけの価値を持っているのだろうか。
このスピードで変化する社会で個人はどのような成長を目指せばよいのか。
本書の中盤では、このような社会において、いかに生産性を高め自己実現をするか、個人の成長について言及されている。
それによると「強みを知る」、「時間を管理する」、「一つのことに集中する」こととある。
このあたりのことはよく聞くと思うが、個人の能力向上においては普遍的なのだろう。
自分の強みを知ることは、どのように生きていくかに重要な要素だ。
やることがますます増えていく中で、時間をどのように使うか管理することが大事なのは言うまでもない。
集中を妨げるものが多い中、一つのことに集中することが困難になっている。
いかに集中するかは現代に生きる人の課題だろう。
これからますます、個人の能力が試される時代になるかもしれない。
これら3つの能力を鍛えていくことは、必須になるのだろう。