AI時代に備えるためには何をしなければならないのだろう。
ChatGPTやStableDiffusionなどの登場で、AIが身近になってきた。
これまでSFの世界で描かれてきたようなAIは、まだ登場しないだろうが、実用レベルでのAIはかなり進んできたという実感がある。
これにより、いろんな仕事が置き換わっていくということが想像できるだろう。
では、本格的なAI時代に備えるために、やっておくべきこととはなんだろうか。
デジタルへの理解を深めることだろうか。
ミドル世代にはデジタル・ネイティブではないため、苦手意識を持つ人も好かうなからずいるだろう。
それも大事だろうが、今回はもっと根源的に必要な能力について考えていきたい。
これまでにも散々言われていることだが、これからますます必要なのは 「自分の頭で考える」 ということだ。
しかも、「深い思考力」 が大事になる。
まず、深い思考力が何かを理解するために、深い思考力を定義してみよう。
深い思考力とは、単に物事を考えるだけでなく、その背後にある理由や仕組み、影響を分析し、根本的な問題点や解決策を見つけ出す能力のことだといえる。
この、深い思考力こそAI時代に必要な力になるだろう。
ChatGPTにしても、非常に優れたものであるが、生成される文章を読んでいると、「もっともらしい」というのが感想だ。
文章の一つひとつを読んでみると、どこにでもありそうな記事を読んでいる印象を受ける。
しかし、あまり考えずに読むでみると、このままでも十分通用しそうなものに仕上がっている。
このもっともらしさは、危険かもしれない。
今後、ChatGPTをはじめとするAIが生成した文章があふれるだろう。
その、もっともらしく作られた文章が正しいかどうか、意味のあるものかどうかを自分自身で判断できるよう、文章そのものを読む力が大事になる。
これまでは、「誰」が書いた文章であるかを、判断基準の一つとして上げることが出来た。
しかし、その「誰」がAIを使って書いた文章だとしたらどうだろうか。
その記事は、その「誰」が書いたものだと言えるだろうか。
その「誰」がわからなくなった時にその文章は意味を持つのだろうか。
文章だけに限ったことではない。
例えば、AIが生成した文章を、AI音声に変換し、アバターに話させ、youtubeで配信する。
このようなことはすでに起こっているだろうが、そのコンテンツにどんな意味を見いだせるのだろうか。
色々と考えることになりそうだ。
これからの時代に読んでおきたい一冊
未来に先回りする思考法
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深い思考力を身につるためには、問題を正確に把握し、本質を理解することが必要になる。
問題を深く理解するためには、情報を収集し、分析し、整理するスキルが必要だろう。
また、クリティカルに考える、批判的思考力も必要だ。
情報の信憑性を評価し、推論を行うことが求められるだろう。
これらは、これまでにも言われてきたことである。
しかし、その当たり前のように言われている事を再評価し「考えるとは何かを考える」ということをしていかなければならない。
検索をすれば、ある程度の答えが得られる時代だ。
検索すれば答えがわかる事を、わざわざ考えるのは無駄なことだと言っているのを聞いたこともあるが、本当にそうだろうか。
深い思考力を発揮するためには、考える訓練が必要になる。
簡単に答えを得られる便利さになれてしまい、考える機会が少なくなっていないだろうか。
AI時代に備えるには、日常的に物事を疑問視し、自分なりの見解を持つトレーニングをしていくことが、これまで以上に必要になるだろう。